商人と職人



大将です。

商人と職人は違うというお話をします。


商人:物を売る。
職人:物を作る。


分けるとこんな感じ。

俺は商人の側であり、商売の世界に身を置いていてよく感じるのが

職人が商売を語っているということ。

タチが悪いのは、聞く人はそれを商人の言葉だと誤解してしまっている

もっとタチが悪いのは、語る側の職人が自分を職人だと気付いていないことだ


職人は結果的に商人になるケースが多い。技術を習得し、師匠を離れ独立する。こういう人を俺は「職人商人」と呼んでいる。商売する為に技術が必要でそれを覚えた人は「商人職人(商人)」だ。

結果的に両方とも商売をやっているので話がややこしくなる。

職人商人の特徴は「あんまり儲けようと思っていない」である。その理由は自分の作品を世に認められればそれで良く、良いものを作れば勝手に売れるという考え方からかもしれない。

これは商人の発想ではない。

商人も自分の製品を世に広めたいが、それに見合う最大の利益を純粋に求める。それが商人である。

このような違いを知らない人たちがとても多いように思う。若い人に限らず、いい年のオッチャン達まで余裕で間違えてたりする(汗)。この違いを知ってるか知らないかで今後の商売人生が大きく変わってしまう。

職人商人の話は心を打ちやすい。

素敵な作品をつくり、夢があり、欲が無い。非常に聖人的である。この発想はまさに技術大国日本的な発想だと言える。

この職人商人的発想が決して悪いとは言わない。俺もこういう人たちの話はとてもすばらしいと感じている。ただそれは職人としての話が素晴らしいのであって、商人としてではない。

世界的に成功している日本企業は総じて商人的発想である。

興味のある人はトヨタの商法について調べてみるといい。ビックリするほどエグい。それを知って嫌悪感を覚える人は職人的思考であり、「すごい!」と思う人は商人的思考であると思っていい。

1円の利益を追う凄まじいまでの商魂。これが商人である。

日本の教育では商売について教えてくれない。社会に出ると初めて商売が見えてくる。しかしその社会でも職人が商売を教えるという罠が潜んでいる。

これから起業を目指し、本当に商売をしたい人たちは是非この違いを覚えておいてほしい。日本は圧倒的に「職人商人」が多い国なのだ

商人を目指し、できるだけそういう教えに出会わないようにしたい人の為に一つ助言をしたい。

年商10億以下、経常利益率20%以下の講師のセミナーには行くな。

このあたりが職人商人と商人を分けるボーダーラインだと思う。1億2億という金額はラッキーでどうとでもなるレベル。勝間流に言うと「ジャンケンで最後まで勝った人」である。あまり参考にしないほうがいい。

このラインを超えてくると、職人商人は一気に減ってくる。本当の商売について学ぶことができるはずである。

とはいえ、

年商10億円以上で商人としてはやっとヨチヨチ歩き。

この商人たちもこれからが勝負というレベルなのだ。

商人として起業を志す人たちには上記の違いに十分注意して勉強してほしい。


よって

俺の話も参考にしないほうがいい(・∀・)


俺もまだまだ商人としては鼻くそ以下である。
 



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